海苔はチーズ同様、産地や種類の違いで味わいもさまざま。
それぞれに味わいの違う海苔とチーズのペアリングを楽しむフランス料理を、フレンチレストランの名門「北島亭」の大石シェフが監修しました。
雲丹とムースのゼリー寄せ

ティラミスで日本でも一躍有名になった「マスカルポーネ」。
牛乳にクリームを加えてつくられるフレッシュチーズには爽やかな甘みとコクがあり、最上級「こんとび」の青のりの苦みや濃厚な味わいの雲丹とよく合います。
素材の組み合わせを楽しめる贅沢な一品です。

材料
- マスカルポーネ
- 15g
- 海苔
- 全型1枚
- 雲丹
- 10g
- ジュンサイ
- 10g
- 穂シソ
- 適量
- 塩
- ひとつまみ
- だし汁
- 60㏄
- 醤油
- 小さじ1/2
- 塩
- ひとつまみ
- ゼラチン
- 1~2g
作り方
- マスカルポーネに刻んだ海苔と塩を合わせ、グラスの底に敷く。
- だし汁を温め、醤油と塩で調味する。ゼラチンを加えて冷やし、とろみをつけておく。
- 1.の上に二層になるように2.を静かに注ぎ入れる。
- ジュンサイ、雲丹、穂シソ、刻み海苔の順に盛り付ける。
豚、生ハム、海苔、チーズのミルフィーユカツ

豚肉を広げ、その上に生ハム、チーズ、「こんとび」を重ねました。
ピッツアでおなじみのイタリアのモッツアレッラチーズが溶けて、
もちもちトロトロの食感を楽しめる、マンマの味を思い出す一品です。

材料
- 豚小間(ロース・肩)
- 50g×3
- 生ハム
- 2枚
- モッツアレッラチーズ(スライス)
- 2枚
- 海苔
- 全型1/4×2枚
- パルメザンチーズ
- 25g
- パン粉
- 50g
- 小麦粉
- 適量
- 卵
- 1個
<ソース>
- トマト
- 1/2個
- にんにく
- 1片
- バジル
- 3枚
- オリーブオイル
- 適量
- レモン汁
- 適量
- 塩
- 適量
作り方
- ラップの上に豚肉を広げ、その上に生ハム・モッツアレッラチーズ・海苔を順に重ねる。
繰り返し、最後に豚肉をのせる。 - パルメザンチーズを入れたパン粉を用意する。小麦粉をまぶし、溶き卵にくぐらせ、パン粉をつける。
- フライパンに油をひき、揚げ焼きにする。
- ソースを作る。角切りのトマトとみじん切りのにんにく・バジルを合わせ、オリーブオイル・レモン汁・塩で調味する。
グリュイエールチーズのクルートをのせた鯛のソテー

オリーブオイルでソテーした鯛に、チーズのクルートをのせました。
チーズはフォンデュで有名なグリュイエール。
バターのような甘酸っぱい味わいが、ビネガーの効いたブールブランソースによく合います。
仕上げには極上青のり「青糸」を加え、磯の香りも楽しめます。

材料
- 鯛
- 50g×2
- オリーブオイル
- 適量
- 塩
- 適量
<ブールブランソース>
- 玉ねぎ
- 1/4本
- ニンジン
- 1/4本
- セロリ
- 1/4本
- パセリの軸
- 1本
- バター※ 角切りにして冷やしておく
- 50g
- シェリービネガー
- 60㏄
- エシャロット
- 1/2個
- トマト※ 湯剥きして種を除いておく
- 1/4個
- 青糸
- 適量
<チーズのクルート>
- グリュイエール
- 30g
- バター※ 常温
- 10g
- パン粉
- 8g
作り方
- チーズのクルートを作る。全ての材料を合わせ、板状に薄く延ばして冷凍する。鯛の大きさに合わせてカットしておく。
- ブールブランソースを作る。スライスしたⓐの野菜とパセリの軸をひたひたの水で煮込み、野菜のブイヨンを作っておく。
- エシャロットとシェリービネガーを鍋に入れ、沸騰したら弱火にして煮詰める。少し水分が飛んだら濾す。
- 3.にバターを数回に分けて加え、ホイッパーを使用して乳化させる。
- 鯛に塩をふり、オリーブオイルでソテーする。1.のクルートをのせ、バーナーで色付けをする。
- ソースを周りにかけ、角切りにしたトマト、青糸を飾る。
黒い鎧をまとった海老フライ

肉厚の海老ブラックタイガーを、厚みのある「大はしり」で巻いた黒いフライ。 イタリアチーズの王様と呼ばれ、長期熟成によりアミノ酸が豊富なパルミジャーノ・レッジャーノを加えたパン粉でフライにしているため、噛むほどに旨みを感じます。

材料
- ブラックタイガー
- 4本
- 海苔
- 全型1枚
- パルミジャーノ・レッジャーノ
- 25g
- パン粉
- 50g
- 卵
- 1個
- 茹で卵※ 白身と黄身を分けておく
- 1個
- パセリのみじん切り
- ひとつまみ
- マヨネーズ
- 適量
- リーフ類
- 適量
作り方
- ブラックタイガーは殻を外し、腹側に包丁で斜めに切り目を入れてスジを切る。背を上に向け、指でつまむようにゆっくりスジを潰してまっすぐに細く伸ばす。
- 海苔を1/4サイズにカットして巻く。
- パルミジャーノ・レッジャーノを加えたパン粉を用意する。2.に小麦粉をまぶして溶き卵に通し、パルミジャーノ・レッジャーノ入りパン粉をつけて揚げる。
- お好みのリーフサラダと一緒に盛り付ける。マヨネーズの上に細かく刻んだ白身、黄身、パセリを散らしてミモザ風に仕上げる。
新玉ねぎを楽しむチーズと海苔のピザ

ほっぺたが落ちそうな程甘い新玉ねぎと、カマンベールの中でもコクや塩味の強いノルマンディー産のカマンベールでいただくピザ。
「江戸前」の磯の香りたっぷりのきざみ海苔がコクを引き立てます。

材料
- 海苔
- 適量
- 新玉ねぎ
- 大3個
- タイム(乾燥)
- 適量
- カマンベール・ド・ノルマンディー
- 1個
- 生クリーム
- 50㏄
- 塩
- 適量
- 胡椒
- 適量
<ピザ生地>
- ドライイースト
- 5g
- ぬるま湯
- 大さじ4
- 薄力粉
- 150g
- 塩
- 2g
- 卵
- 全卵1/4個
- スキムミルク
- 8g
- 溶かしバター
- 30g
作り方
- ボールにドライイーストを入れ、ぬるま湯で溶く。
- 1.に薄力粉・塩・溶いた全卵1/4個・スキムミルクを入れ、溶かしバターを加えて一気に混ぜ、水で硬さを調整する。
- ひとつにまとまり、表面がつるっとなったら、ボールに濡れ布巾をかぶせ乾燥しないようにして、25℃前後の場所で一次発酵させる。
- 発酵前の2倍の大きさになったらガス抜きをしてビニール袋に入れ、12時間程度休める。
- 生地をめん棒で伸ばし、鉄板にのせて二次発酵させる(生地が薄いため数分でOK。)
生地を触りふわっとしたら一度冷蔵庫でしめる。 - カマンベール・ド・ノルマンディーの内側の柔らかい部分を生クリームで溶き、外側は細かく刻んでチーズクリームを作り、生地の上に塗る。
- 塩・胡椒をして軽く馴染ませた新玉ねぎを綺麗に広げ、乾燥タイムを全体にふる。
- 250℃のオーブンで6分程度、美味しそうな色に焼けたら胡椒・きざみ海苔をふりかけて出来上がり。
フルム・ダンベールソースで食べる
海苔で巻いた仔羊の蒸し焼き

ゆっくり火入れをしたしっとり柔らかい仔羊フィレ肉のアニョーを、野趣あふれるほろ苦い味わいの「こんとび」で巻きました。
青カビチーズの中でも「高貴なブルー」と称されるフルム・ダンベールのクリーミーなソースで食べる「男らしい料理」です。

材料
- 仔羊フィレ肉
- 450g
- 海苔
- 全型1枚
- 塩
- 適量
- 胡椒
- 適量
<フルム・ダンベールソース>
- フルム・ダンベール
- 80g
- オリーブオイル
- 適量
- エシャロット
- 20g
- 白ワイン
- 50㏄
- 白ワインビネガー
- 15㏄
- 生クリーム
- 200㏄
- 塩
- ひとつまみ
- 粗挽き黒コショウ
- ひとつまみ
- パセリ
- 適量
作り方
- 仔羊フィレ肉にしっかりと塩・胡椒をして、海苔を二重に巻く。アルミホイルで包み、フライパンで火を入れる。適度に温まったら火を止め、蓋をして余熱を通す。冷めてもミディアム程度にならなければ、もう一度フライパンで温め繰り返す。
- ソースを作る。鍋にオリーブオイル、エシャロットのみじん切りを入れ、塩ひとつまみをして軽く炒める。
- 白ワインビネガーを入れ、甘みが出たら生クリームを加えて更に煮詰める。とろみがついたらフルム・ダンベールを入れて味を調え、粗挽き黒胡椒、パセリのみじん切りで仕上げる。
磯の香り漂うシーフードのガーリックバター焼き

スイスを代表するチーズで、チーズフォンデュでもお馴染みのグリュイエール。
甘酸っぱいミルクの味わいとガーリックバターの相性は抜群です。
焼きあがったら最後に「磯のはしり」を添えて、海の幸と一緒にあつあつでお召し上がりください。

材料
- エビ・ホタテ・タコ・イカなど
- 適量
- グリュイエール
- 5g
<ソース>
- バター
- 50g
- 塩
- 1g
- ニンニク
- 3g
- エシャロット
- 3g
- セロリ
- 2g
- くるみ※ あると香ばしく食感がよい
- 2g
- 磯のはしり
- 適量
作り方
- 常温で柔らかくしたバターに塩を入れ、全体に馴染ませ、みじん切りにしたニンニク、エシャロット、セロリを加えて混ぜる。
- シーフードを器に入れ、1.のバターをのせ、グリュイエールチーズのすりおろしをかけて180~200℃のオーブンで焼く。
焼きあがったら最後に「磯のはしり」を散らす。
風味豊かなブイヤベース

車エビやホタテ貝柱など素材の旨みが浸み込んだスープに、甘酸っぱいグリュイエールチーズの味わいが広がります。
香り豊かな極上青のり「青糸原藻」を添えれば、風味豊かなブイヤベースに!

材料
- 鯛
- 50g
- ホタテ貝柱
- 1個
- 車エビ
- 2尾
- ジャガイモ
- 1/5個
- ニンジン
- 5g
- セロリ
- 5g
- 白ネギ
- 5g
- サフラン※少量の水に入れてサフラン水を作っておく
- ひとつまみ
- パン※トーストしておく
- 薄切り3枚
- グリュイエール
- 3g
- 青糸原藻
- 適量
- オリーブオイル
- 適量
- 塩
- ひとつまみ
作り方
- 鯛の骨またはだしパックを使って吸い物を作る。
- ジャガイモは茹でておく。
- 鍋にオリーブオイルをひき、細切りにしたニンジン・セロリ・白ネギを入れてひとつまみの塩をし、少し炒めてから蓋をして軽く蒸し煮にする。
- 1.の吸い物にサフラン水を加え、色と香りをつける。
- 鯛・ホタテ貝柱・車エビを入れて火にかけ、沸騰する前に火から外し、蓋をしてゆっくり火を入れる。
- 火が通ったらジャガイモ・細切りした野菜を合わせ、海苔を刻んで入れる。
- 器に盛り、青糸原藻をのせる。
- トーストしたパンの上にグリュイエールを削り、スープに溶きながらいただく。
マグロ、アボカド、チーズのマリアージュを楽しむ 贅沢手巻き

漬けマグロのゴマの香り、森のバターと呼ばれるアボカドのクリーミーさ、モッツアレッラのシコシコとした歯ごたえの素敵なマリアージュ。
海苔はもちろん贅を尽くした「極上佐賀のはしり」で。

材料
- マグロ(赤身)
- 40g
- 塩
- 適量
- 醤油
- 適量
- ごま
- 適量
- アボカド
- 1/2個
- グレープフルーツ果汁
- 小さじ1/2
- レモン汁
- 小さじ1/2
- マヨネーズ
- 10g
- わさび
- 適量
- 塩
- 適量
- モッツアレラチーズ
- 20g
- 塩
- 適量
- 黒コショウ
- 適量
作り方
- マグロ・アボカド・モッツアレッラチーズを同じ大きさの角切りにする。
- マグロはⓐ、アボカドはⓑ、モッツアレッラチーズはⓒで味付けをする。
- 海苔を敷き、具材をのせて巻く。